2025年12月15日

「第九」の演奏会

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岩手県は四国と同じ広さがあると言われていますが、久慈市は北部の沿岸にあって、ほとんど行く機会がありません。車で出かけるとなると、高速道路を使っても片道で2時間はかかります。琥珀をが名品として知られていて、音楽ホールも「アンバーホール」の名前がついています。

12月14日に茂木大輔さんの指揮、仙台フィルハーモニー管弦楽団、4人のソリスト、地元の声楽家、市民合唱団の人たちによってベートーヴェンの交響曲第9番が演奏されました。それに先立って演奏された「ウェリントンの勝利」(戦争交響曲)ではバンダ(ステージ外での演奏隊)では、中学生を含む地元の人たちも器楽で参加しました。

当日は降雪に見舞われて、前売り券を買っていなかったら、あきらめたかもしれません。プロの指揮者、ソリスト、オーケストラを迎えてのコンサートでS席で3000円というのは破格で、久慈市が市制20周年記念で開催したからできたことでしょう。私は日曜日にやってくれる演奏会がなかなかないので、とにかくありがたかったです。指揮者の茂木さんは長らくN響でオーボエを吹いていた方で、エッセイを読んで興味を持っていました。

楽章の間で拍手が起きたりするので、客席にはふだんクラシック音楽を聴いていない人たちも多かったと思います。出演者の家族とか、応援で来ている人もいたことでしょう。それが身内で固めたような感じではなくて、アットホームな雰囲気になっていたのがとても良かったと思います。プレトークでは茂木さんの作品にかける思いが伝わって来たし、何キロか痩せるんじゃないかと思うくらいの指揮ぶりでした。

わたしはオーケストラやソリストの演奏をどうこう言えるほど、クラシック音楽には詳しくありません。何年も訓練を重ねて、狭き門をくぐって来た人たちなので、素晴らしいに決まっているとしか思えません。ただ録音で聴くと合唱が弱いと感じる演奏もあるのですが、当日はプロのオーケストラやソリストに負けない合唱隊が圧倒的でした。

「第九」は年末の恒例行事になっている感がありますが、平和の尊さを歌い上げることに意味があると思います。それを作曲者のベートーヴェンと、指揮者、オーケストラ、ソリスト、合唱隊、聴衆と、全員で共有できる一体感はコンサートでないと味わえません。みなさん、ありがとうございました。
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2025年11月30日

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日曜日の朝が多いのですが、早起きできると盛岡市神子田(みこだ)の朝市にでかけます。わたしたちはラーメンやひっつみなど、朝食をいただくことはあまりないです。並ばなくちゃいけないですしね。10月はキノコが目当てでした。だいたいは野菜や果物、お菓子を買って帰ります。野菜が安い……と言っても、ガソリン代を考えれば高い野菜になるのかもしれません。お店の方と地元の人たち、そして観光客もいて、人が行き交うのが良いのですね。買い物を一つするにも、ちょっとした会話がつきものです。途中で信号待ちをしていたら、雨上がりの空に虹がかかっていました。
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2025年10月16日

ムーンバード ライブ

10月12日に、盛岡市で「ムーンバード」のライブがありました。コロナ以降でナマの音楽を聴くのは、久しぶりのような気がします。ムーンバードは小池光子(vo)とタバティ(g)の「ビューティフルハミングバード」と、吉野友加(harp)と影山敏彦(g)の「ティコ・ムーン」を合わせた、4人組ということでした。NHK BSの「カールさんとティーなさんの古民家村だより」でも、小池さんの歌声が流れています。


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小池さんは、こんな方です。他の3人の方は入りきらなかったので、ごめんなさいという感じです。

ふだんは自己主張が強い「オレがオレが……」のジャズだったり、芸術を目指したクラシックだったり、そんな音楽を聴いているので、新鮮でした。自己主張のために音楽をするのではなくて、音楽の下に自分たちがいるという感じ。その音楽の上には、地球とか自然とかがある、そんな感じです。だからギターもドヤ顔で速弾きするとかじゃなくて、アンサンブルに徹しています。ハープは素朴な構造からの響きが、情感をよく伝えてくれるように感じました。息の合った演奏で、気持ちよく聴くことができました。

小池さんの歌声は「どっかで聴いたことがある……」と思っていたら、イギリスの「ルネッサンス」というグループのヴォーカル、アニー・ハズラムによく似ていると思いました。ミュージシャンに「だれと似ている」と言うのは失礼かもしれませんが、あの透き通った感じをどう形容すれば良いのか。そして声の音色が何色もあって、それはライブじゃないとよく分からないかもしれません。

年を取ってくると、夜に出かけるのがおっくうになります。それに土曜日は稼働日なので、日中にコンサートがあっても行くことができません。そんな事情もあるのですが、もっとナマの音楽を行こうと思いました。
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2025年08月29日

復員兵による虐待

NHKの番組を見ていたら、太平洋戦争から復員した日本兵による虐待が報道されました。父親から子どもの頃に受けていた暴力でトラウマを負い、いまも苦しんでいる人たちがようやく声を上げ始めたということでした。いつまでリンクが生きているか分かりませんが、しばらくは番組の詳細を見ることができると思います。

戦跡 ー薄れる記憶ー
https://www3.nhk.or.jp/news/special/senseki/article_121.html

病院でけいれん発作を起こしている兵士の、衝撃的な映像もありました。病院に連れていかれた人はまだ幸運な方で、戦闘行動が取れない人は「廃兵」として戦場で自殺を強要されるか、その場で射殺されていたのではないかと思います。それはトラウマ障害だけでなく、傷病者になってしまうとみな同じような運命だったと思われます。ひとたび招集されてしまえば、「皇軍の恥」として降伏することは許されません。

当時の日本は、天皇のために死ぬことが強要される、そういう国でした。戦いに明け暮れていた戦国時代、たとえば落城するときには領主が腹を切って死ぬ代わりに、兵士は助けてくれという話があります。封建時代は家来が奉公するのは領主が守ってくれるからであり、守り切れなかった領主は契約違反をしたということで、責任を取ったともいえます。この方がはるかに、正気だったと感じます。そして「背水の陣」「死兵(死を覚悟した兵士)は強い」という時代錯誤の精神主義が、命の使い捨てを加速していたのではないかと推測します。

ベトナム戦争の米軍兵士は、降伏が許されていました。休日もあって、前線から戻ってつかの間の安らぎを得ることもできました。トラウマ障害(当時は戦争神経症)を負えば、帰国も許されたでしょう。それでも復員兵の社会復帰が難しく、中には反社会的な行動に走ったり犯罪を犯す人も多いことで、大きな社会問題になりました。トラウマの研究は、ベトナム戦争をきっかけに進んだともいえます。

戦闘だけでなく、上官による暴力や飢餓、シベリア抑留など、はるかに過酷な状況に置かれた日本の復員兵のトラウマがこれまで表に出てこなかったのは、当時の日本軍や政府によって隠ぺいされてきたことが、番組で報道されていました。出演していた精神科医の目黒克己さんは、日本人の精神障害への偏見や、精神医学界による「見て見ぬふり」の励行が、今日までの社会による否認につながったと指摘されていました。

この問題への厚労省の対応は、「事実関係との確認が困難」というものでした。いま訴えている人たちの苦しみは真実であって、事実との因果関係を詮議するものではないと考えます。こういう話になると必ず「どうせ補償金目当てだろう」とか、「戦争のせいにしている」とか、そういうことを言い出す人がいます。それは、セカンドレイプ以外の何物でもありません。もし身近に「子どもの頃に、復員してきた父親から虐待を受けた」という方がいらっしゃったら、そのまま受けとめていただければと思います。
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2025年07月22日

閉鎖病棟 それぞれの朝


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精神病院の、それも閉鎖病棟を舞台にしたドラマです。原作者の帚木蓬生さんは、精神科医で作家です。わたしは原作を、何年も前に読みました。それも二回、三回と読み返した記憶があります。わたしは古書店で買いましたが、出版された当時は山本周五郎賞を受賞してベストセラーになっていたようです。

原作から改変されているところもありますが、見ごたえのある映画でした。俳優陣も好演していて、主演の笑福亭鶴瓶、性虐待を受けていた少女役の小松菜奈、看護師の小林聡美はリアリティがありました。綾野剛の体当たりの演技にも好感をもちましたが、爽やかな人柄がチュウさんのイメージとはズレを感じました。

精神病質(サイコパス)の渋川清彦には、鬼気迫るものを感じました。映画では「ヤク中」ということになっていましたが、それでは薬物中毒の人たちにちょっと悪いと思います。人の心の痛みに全く共感できず、自己中心的・刹那的に生きているのが精神病質で、平たく言えば生きる価値もないクソ野郎です。まるでその通りに演じているので、インパクトがありました。

<精神疾患=頭がおかしくなった人>、というイメージをもっている人もいるかもしれません。でも彼らも私たちと同じ感情を持っています。良いことがあれば嬉しいし、悪いことがあれば悲しい。人から必要とされれば嬉しいし、困っている人には同情します。傷害や殺人の事件を起こした患者が無罪になるとか、ならないとか、そんな話題になると、彼らは「無罪にしないで欲しい、自分たちが偏見を受けて迷惑をする」と言います。

ちょっと気になったのは、精神病院には、あそこまでヘンな人たちがそろっているわけではありません。盛り立てるためとはいえ、ちょっと誇張に過ぎているような感じも持ちました。
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2025年06月25日

雨のバラ

梅雨になると、ほどほどの雨に恵まれれば良いと思います。そうかといって日曜日には降って欲しくないし、なるべくなら早く上がって欲しいと、どうにならないことを考えます。雨の中、庭に出てみるのも良いものです。写真を撮ってみると、楽しいかもしれません。家のバラも、雨の中だとまた違って見えます。


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posted by nori at 13:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 岩手の絵日記