2022年02月11日

「10代の家出」に思うこと

NHKの番組を見ていたら、10代の人たちの家出が増えていると報道されていました。ある日突然、子どもが家から居なくなってしまう。携帯に電話をしても、つながらない。小学生だと誘拐された可能性が高いので、警察はすぐに捜査をしてくれるそうですが、中高生で緊急性が低いと判断された場合は、すぐに捜査には至らないようです。困り果てた親たちが、私立探偵事務所に相談をしたり、調査を依頼するとのことでした。SNSの裏アカウントにしか行動の手がかりを残していない子が多くて、なかなか保護には至らないことがあるそうです。10代の子を利用するために、SNSにクモの巣を張りめぐらしている大人もいて、詐欺の受け子に使ったり性的な暴行に及ぶ例も跡を絶たないらしいです。

コロナ禍で経済的に行き詰ったり、将来に不安を抱えている親が増えていて、家の中でもギスギスした雰囲気になりやすいのだとか。子育てにお金がかかる世代の人たちや、住宅ローンなどの借金をを抱えて人たちにとっては、本当に大変なご時勢だと思います。必死に働いて節約もしているのに、夜じゅう電気をつけてゲームに熱中して学校に行かない子どもがいたら……イライラの矛先が子どもに向かうことは容易に想像がつきます。実際にそのような事例も紹介されていました。

そんなときの親は「自分だけがつらい思いをしている」と、被害的な感情にとらわれているのだと思います。そうなる前に、「わが家の経済状況」を正確に子どもに伝えてみるのはどうなのでしょうか。借金、資産、収入、支出……毎月いくらの収入があって、何にいくら使っているのか。「子どもに余計な心配をさせるのは良くない」ことなのでしょうか。あるだけのお金で、それでも楽しく暮らしていくにはどうしたら良いのか、親子で話をしていくのは良いことではないかと思います。

番組で支援者の方が、「地域で何気ない会話ができていれば、追い詰められる人も減るのではないだろうか。みんなで話をするようにしていこう」とおっしゃっていました。それはコロナ禍だけに留まらず、少子高齢化、リーマンショックや非正規雇用の拡大、東日本大震災など、日本社会への揺さぶりに対して有効な手立てだと考えます。高度成長期に日本人は「会社丸抱え」の人生設計しか持たず、「経済的に価値がなくて面倒くさいだけ」のコミュニティを切り捨てて来ました。宗教はもともと貧弱だったし、自然も破壊が進んでしまったし、日用品の美は100均化する。政治はどの候補者も、同じようなお題目を並べるだけです。経済の凋落で心を支えを失くして、さらに経済も悪くなる……という悪循環だったのかもしれません。コトはそんなに単純じゃないよ、と言われるかもしれませんが、どうなんでしょう。
posted by nori at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | メンタルヘルス