コロナ禍の長期化によって、呼吸が浅くなっている人が増えているように感じます。面接に来ていただいた方と、腹式呼吸の練習をすることがあるのですが、しっかり吐くことができない人がいます。マスクをつける生活になっていることが、影響しているのではないでしょうか。
別に呼吸が浅くなっても、それで困っていないのであれば良いのではないか、とおっしゃる方もいると思います。人は呼吸しているとき、息を吸うときに心拍数が上がって、吐くときに心拍数が下がると言われています。しっかり吐くのが苦手になって呼吸が浅くなってしまうと、交感神経が働いて、興奮したり緊張したりしやすくなります。回転ずしなどでヘンなイタズラをして動画をアップする人が出てきて、またそれで直接の関係がないのに大騒ぎする人たちもいて、何だか世の中がヘンになっていると思わざるを得ません。もしかしたら、こんなことが伏線にあるのでは……というのは考えすぎでしょうか?
私は呼吸の専門家ではないのですが、関心をもってきました。腹式呼吸を意識して、鼻から吸って、口をから吐いてみましょう。「3秒で吸って、2秒止めて、10秒かけて吐く」を、1分間やってみましょう。楽にできますか? これで苦しくなる人は、浅くなっている可能性があります。「3秒で吸って、2秒止めて、15秒かけて吐く」が楽にできれば、深い呼吸ができていると考えても良いのではないでしょうか。
「細く長く吐く」ということは、歌を歌うとか、息継ぎせずに長い文で話すとか、あるいは音読をするとか、そういうことでも鍛えられます。吸う方は勝手に空気が入って来るという感じですが、要はしっかり吐けるかどうか、ということなのでしょう。