2014年11月09日

いつまで続くか、山歩き

しばらくぶりです。
この秋から山歩きに精を出すようになり、それもあって更新が途絶えていました。もともとアウトドアは好きなのですが、足弱に高所恐怖に方向音痴と三拍子そろった最凶ハイカーなので、山歩きは数年に一度のペースでした。ところが今年は八幡平に始まり秋田駒ヶ岳(8合目までのバスでへろへろ)、栗駒山、鳥海山(登りがきつくてへろへろ)、焼山、三ツ石山、姫神山……と、今日は鞍掛山に行ってきました。どうしたことか9月から日曜日になるとよく晴れて、しかも紅葉が見事とあっては、もう言うことありません。山歩きのシーズンもお終いですが、こう面白くなってしまうと冬だってコタツで蜜柑を食べているわけにもいかないような気もしてきます。
岩手の山と言えば岩手山、早池峰、姫神山が知名度ベストスリーなのですが、先週は姫神山に行きました。あいにく小雨のパラつく天気でしたが、私たちが「ざんげ坂」を登っていると上からお爺さんが降りてきました。年期の入ったキャップと長靴、軍手のいでたちで、荷物は持っていません。

「どちらからですか? はあ、花巻。私は地元の人間なんで、こんな格好でお世話になっていまーす」

と快活でした。私たちが頂上で一休みしていると、何とさっきのお爺さんが現れました。なんと2連続だとか。この山に登ったのは2千何百回かで、今年は200何回だそうです。

「私は登っても上でゆっくりしたこと、ないんです。孫の送り迎えもしなくちゃいけないしね。いま78ですからね、80になったらゆっくり登らせてもらいます。これから帰ったらトースト1枚食べて……私は2時までは何にも要らないんですよ」

私たちは登山靴にストックとものものしい装備をして、栄養と水分を補給しながらひいこら歩いているのに、このお爺さんはぬめった土と落ち葉で滑りそうな道をすたこらぱっぱと歩くんですな。この人は人間の格好をしてしゃべっているけど、本当は猿なんじゃないか。いや妖怪かもしれん……と失礼なことを考えてしまいました。

山に行くと、色々な人と話をします。日々の仕事や立場や思惑や、そういったしがらみがなく純粋に山を楽しんでいる者どうしの会話が楽しみで、登っている人も多いのではないでしょうか。今日は鞍掛山で、70歳くらいのおじさんと若い女性とこんな話をしました。

私:「三ツ石に行こうと思ったんですけどね、駐車場には福島ナンバーと秋田ナンバーの車が一台ずつしかないし、入山記録を入れる箱も取り払われているし、一人で歩いてクマに遭いそうなのも気味が悪いから、こっちに来たんですよ」
おじさん:「いやあ、クマなんか怖がることないさ。クマの方から逃げていくから」
女性:「おじさんだったら、クマも逃げていくでしょうけど……」

本当にこのおじさんはガッチリした体格で、強そうでした。あとでベンチの隣にすわったおばさんは、「この時期の三ツ石は、クマさんの通り道よ。雪が降ったらスキーで行く人はいるだろうど、登る人はいないんじゃないかなあ……」と言っていました。

さて私は熱中すると相当に入れ込むのですが、そのうちに……ということがよくあるのです。特にエクササイズ系となると、以前に水泳と自転車にはまったことがありましたが、長続きしませんでした。さて来年は足弱を克服して岩手山を、高所恐怖を克服して早池峰(長いハシゴ場あり)を登るのでしょうか、それとも別のことにはまるのでしょうか。
posted by nori at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | よしなしごと
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/105428691
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック