
ちなみにMJQ(Modern Jazz Quartet)で活躍したジョン・ルイスが、彼の死を悼んで、1954年に"Django"という曲を書いています。もちろんMJQの演奏でも楽しめますが、ギタリストによる演奏で有名なのはジョー・パスが演奏したものです(For Django / Joe Pass 1964)。

ジャンゴ・ラインハルトの音楽には、障害克服とか超絶技巧とか、そんな気負いはありません。気まぐれな放浪生活を愛して、ずいぶんイキな暮らしをしていたらしい。3本のギターとヴァイオリン、コントラバスで構成された「フランス・ホット・クラブ5重奏団」の「ジブシー・スイング」とも呼ばれる音楽はフランスのエスプリにあふれています。ヴァイオリンのステファン・グラッペリも素晴らしい。この「イン・メモリアル」では、テナーサックスの巨人、コールマン・ホーキンスも聴くことができます。
