明日で、東日本大震災から10年になります。
テレビのニュースを見ていたら、今後の復興について「心のケアに力を入れる」ことが閣議決定されたとありました。政府は被災地の人々の「心」がどのような状態にあるのか、それをどう見立てているのでしょうか。そして「心のケア」とは、何をするつもりなのでしょうか。そこは全く述べられていないので、推しはかることもできないのですが、少なからず違和感を覚えました。
「ケアをする」と言うことは、被災した人々が「ケアの対象になる」、つまり弱みを抱えている人としてみなすということです。そういうからには、どのような弱みを抱えているのかを、具体的に明示すべきでしょう。「心のケア」と言えば、何かしら配慮をしているような、恰好がつくような、そんな便利な言葉でお茶をにごしているとしか思えないのです。
そもそも、「心のケアをします」などと言われて、被災した人々が喜ぶとでも思っているのでしょうか。
被災地の復興支援が、不要だと言っているのではありません。コミュニティの再形成を支援する、子育てを支援する、産業の育成を支援する、そういったことは是非ともしていただきたいです。働く場所があって、安心して子育てできる地域には、若い人たちも増えていくでしょう。また人々が地域で気軽に会うことができるように、新型コロナウィルスワクチンを優先的に回すことはできないものでしょうか。自分たちで暮らしを楽しんでいけると思える、未来を切り開く力があると感じられる、それこそが癒しではないでしょうか。
2021年03月10日
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