私は新潟の豪雪地帯から岩手県に移住したので、冬の雪は岩手の人ほど苦には感じません。「花巻は北上に比べて少なくて良いですね」とか言われても、どうもピンと来ないんですね。2メートルも積もるようなところにいたので、5cmと15cmを比べるのは意味がないように感じてしまいます。むしろ冬で怖いのは、寒くて凍ることです。実家の方は雪は降るけど、零下になることはあまりないのです。水抜きをする習慣もないので、引っ越して来たばかりのころに、風呂釜を凍らせてしまって難儀でした。あちこちで凍るので、ガス屋さんもすぐには来てくれません。
凍った道を歩いて、うっかり滑って尻もちをつくと、強烈に痛いです。滑らない歩き方は、あるんだろうか。あるんですね、滑りにくい歩き方が。以前に臨床動作法の研修会に出たとき、大広間に折りたたんだ長机が出ていました。それを二段重ねにして、上に乗るのです。そこから降りるのが修行で、たとえば右足をつま先から畳についたとします。右足のかかとが畳についても、左足のかかとをそのまま長机の上に置いておく、これがお題です。「階段の降り方」なのですが、足首がかたい人は痛くて思わずかかとを浮かしてしまいます。
歩くのは右、左、右、左と、片足立ちの連続ですが、それを両足立ちの連続にすることで、階段でもよろけないようにする、というのが成瀬先生の発想だったようです。でも会得するのは実に大変なことで、ロボットのような足つきでホテルの階段を登ったり降りたりしたのが思い出に残っています。でもあのときのように、両足ついて歩けば、凍った道でも滑りにくいですね。難点は歩き方がどうしてもぎこちないこと、でしょうか。「あそこのお父さんは気の毒に、当たったのかしら」とか言われかねない。ちなみに「当たる」とはこちらの方言?で、脳梗塞のことです。英語ではアタックとかストロークとか言うんでしょうから、まさに「当たる」です。凍った日にゴミ捨てに行くときは、スパイクつきの長靴が最高でしょうね、やっぱり。
2022年01月09日
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