2024年01月30日

あいまいな日本語

集まりがあると、それぞれ自己紹介をすることがあります。「○○の○○です。……よろしくお願いします」という感じですが、みなさん必ず「よろしくお願いします」で終わるんですね。何をよろしくなのか、だれによろしくなのか、何か意図をもっているけど濁しているのか、何だかわかりません。かりにメンバーが15人いるとしたら、「よろしくお願いします」に4秒使ったとして、1分間ムダになるわけです。自分がリーダーのときに、その理由を説明して「よろしくお願いします禁止令」から始めたことがあったのですが、みなさん居心地が悪そうだったし、つい「よろしくお願いします」と言う人もいて、そんなことにツッコミを入れるのも大人気ない気がして、ああまたヘンなことを言ってしまったと思うわけです。

ニュースを見ていると、不祥事の記者会見を締めるときに、雁首揃えて「申し訳ございませんでした」と頭を下げるのが定番になっています。この人たちがしたことでもないんだろうし、なぜ謝るのか? 自分たちに落ち度があって、その責任を取ると言っている……のではないのですが。だれに何の責任があるのか、ないのか、あいまいにしたまま「申し訳ございません」で済ませようって魂胆なのか? 記者会見は報道機関に広報する場なので、謝罪するのは変じゃないかと思うのですが。記者もまた責任を問うような質問をする人がいて、あたかも「公開処刑」のような感じになります。そして、それで済ませてしまうということなんでしょうか。

もっと気になるのが、政治家や行政がすることに異議があると、「ていねいな説明が求められている」という言葉で締めることです。やることの是非が問われているのに、「説明が足りない」ことにすり替えられてしまっています。ていねいに説明さえすればオッケーということで、「良いこと」になるのです。こうなると「あいまい」を通り越して、忖度とでも言えば良いのでしょうか、明確な意図を感じます。

こんなことを気にするのは、私だけでしょうか。
posted by nori at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | よしなしごと
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/190756938
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック