インターネットのブラウザを開くと、たとえば「70歳元大企業役員、左うちわのはずが……」なんて、「思わぬ落とし穴」を読ませるような記事の見出しが出ませんか? 貯金と年金で十分な老後の資金があると思っていたら、奥さんが投資に手を出して大赤字を出していたとか。奥さんが「もうあなたのために食事を作るのは、飽きたから」と個食の暮らしになったとか。そして「貯金の通帳を見るくらいはしましょう」とか、「男でも料理を憶えて、たまには家族に美味しいものを作ってあげましょう」とか、陳腐な教訓? で結ばれる。
こういう情報? は間違いなく、ストレスになっていくことでしょう。だれもが安心できる暮らしを、望んでいるからです。ただでさえストレスになるようなニュースが多いのですから、無防備にインターネットをのぞいているとストレスてんこ盛りになります。
私とて仕事柄ということもあるし、人なみの野次馬根性もあります。ついクリックしていくつか読んでいるうちに、どれもこれも同じ構造になっているのが見えてきました。これはいかにも実際にあったような話を作り上げて、だれにもある不安を刺激して、滞留時間を稼ぐ手法です。もう「Aさん(仮名)」のような、取材をしたよかのような言葉はありません。「取材してないでしょ」と言われないように、予防線を張っているとしか思えないです。
私はいまの日本では詐欺が産業化していると思っているのですが、これも詐欺産業の類ではないかと思います。不安を植えつけられて、余計な商品やサービスに手を出すようになったら、ヤツらの思うつぼでしょう。もしかしたら、この手の記事を専門に請け負っているライターがいるのかもしれません。良いことをして人に喜んでもらう、その楽しさを知らないのかもしれません。最悪なのは、広告代理店だか何だか知りませんが、広告業界なんでしょうね。
カネのためなら、人を不安にしても良い。ダマしても良い。盗んでも良い……殺しても良い。になっていくのではないでしょうか? いまの戦争も、エゴの行きついた先のように感じます。まずわたしたちにできることは、「捏造実話」のタイトルを見てもクリックしないことです。だれも相手にしなくなれば、自然消滅していくでしょう。広告を「良いもの、楽しいもの、間違いのないもの」と捉えがちな消費者にも、責任の一端はあると言えるでしょう。
2026年04月17日
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