動作訓練の効果を上げるために、集団で1週間の合宿をする試みが1967年から始まりました。これが動作訓練と集団療法、生活指導の三つを柱とした「心理リハビリテイション」となっていきます。また動作訓練自体も弛める課題(リラクセーション)から、「タテ系」と言われる坐位、膝立ち、立位、歩行と重力に対してバランスを保つ課題が中心になっていきました。
訓練キャンプの対象は、初めのうちは脳性マヒをもった子どもたちに限られていました。しかし1976年に故大野清志先生が、自閉症の子どもたちに動作訓練が有効であるとの研究を発表されました。ご存じのように自閉症の人は対人コミュニケーションが難しかったり、未知の状況になるとパニックを起こしたりはしますが、動作の不自由を抱えているわけではありません。動作訓練の対象は脳性マヒから自閉症やダウン症、知的障害などに広がっていったことは、改善の目的が「動作」から、「行動」や「生活」まで広がっていったことを意味しています。
動作訓練は養護学校の先生方を中心に、教育の中に取り入れられていきました。1976年から日本リハビリテイション心理学会が組織されており、トレーナーとスーパーバイザーの資格が認定されています。
2009年05月17日
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