1980年頃から、統合失調症の患者さんに動作訓練を用いる研究が行われました(蒲原・鶴)。見違えるように行動が自発的になったり、緊張に気づいてコントロールできるようになったとのことです。でも動作訓練で統合失調症が「治る」とか「軽くなる」と結論するのは早計でしょう。病気そのものを軽くしたのか、それとも療養生活で身についた受身的なかまえを変えることができたのか、それはわかりません(個人的には後者であろうと考えます)。いずれにしても、患者さんが生き生きと暮らせるようになれば、それで良いのです。
その後は統合失調症だけではなく、不安障害(いわゆる神経症)や摂食障害など、さまざまな悩みを抱えている人たちに動作訓練が用いられるようになり、効果を上げていきました。
さて「動作訓練」は肢体不自由の人の動作の改善を目的にしているので、心理療法の場合も同じ言葉で表現するのは適当ではありません。動作法による心理療法を動作療法と呼んでいた時期もあったようですが、現在は臨床動作法と呼ばれています。
2009年05月20日
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