2009年06月10日

イソップ物語と伝記

 いまの子どもたちには、「イソップ物語」は読まれていないみたいですね。スクールカウンセラーで行った学校で生徒に聞いてみると、「知りませ〜ん」と言われるお話が多くなっているようです。
だからあっちのグループにも、こっちのグループにもイイ顔をしている女子に「イソップのコウモリみたいになっちゃうかな」なんて言っても、まったく通じないのです。私が子どもの頃は、けっこう一般常識だと思っていたのですが。

 ウィキペディアを開いてみて、私が内容を憶えているのはこんなところでしょうか。

・北風と太陽
・すっぱいぶどう
・アリとキリギリス
・キツネと鶴のごちそう
・ウサギとカメ
・金の斧
・ガチョウと黄金の卵
・うそをつく子ども(オオカミが来たぞ〜)
・ひきょうなコウモリ

 意外だったのは毛利元就の「三本の矢」は、イソップの「三本の棒」をもとに、後世になって創作されたという説です。 

 古めかしい教訓のついたお話は、今の時代には受けないのでしょうね。もっともイソップの教訓に陳腐さやうさん臭さを感じる人は昔からいたようで、たとえばサマセット・モームは「アリとキリギリス」のパロディを作っています。これは面白く読んだ記憶があります。

 子どもたちにイソップと並んで読まれなくなった本は、伝記ではないでしょうか。たしかに偉い人の話を読んだところで、あんまり面白くはないのですが、私たちが子どもの頃はそんな本しか与えられませんでした。「今の子どもたちが読まなくなった」と言うよりは、「今の大人たちが与えなくなった」のです。

 たしかに子どもに寓話や伝記を読ませて、「立派な人」にしようと言うのは、いかにも安直で愚かしいことかもしれません。でも正直に生きることや、努力することの価値を教えようとする、親心の表れでもあったのでしょう。
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