不登校の子どもたちに共通しているのは、学校、あるいは教室が「居場所」でなくなっているということです。居場所とは、安心して自分を出せるところです。子どもたちは机と椅子さえあれば、そこが居場所になるわけではありません。周りの人たちから「そこに居て良いんだよ」と認められ、自分でも「ここに居て良いんだ」と思えることで、教室が居場所になります。
これは何も子どもに限ったことではなく、大人も勤め先で居場所があるかないかは大問題です。居場所がなくなった大人は、異動したり転職したりできます。職場に行きたくない気持についても「人間関係がつらくて」と言えば、周りの人は納得してくれるかもしれません。でも中学生が「教室の雰囲気が嫌だから、学校に行きたくない」と言ったら、周りの大人たちはその子に「そんなことに負けるな」と、もっと努力するように求めるでしょう。
さて教室を「居場所」に感じることができるかどうか、これはかなり主観的な問題です。「居場所がない」=「いじめや意地悪に遭っている」、というわけではないのです。実際にいじめや友だちとのけんかで、居場所を失くしてしまう子はいるし、そういう場合は周りの大人たちも対応を取りやすいと言えます。でも客観的に見たら特に意地悪されているわけでもないし、むしろ周りの生徒たちはその子を思いやって話しかけたりしている、と言うケースはいくらでもあります。なぜ教室を居場所に感じることができないのか、これは人それぞれです。またそこのあたりを見立てて行くのが、スクールカウンセラーにとって大切な作業と言えます。
2009年10月29日
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どう接していけばいいかわかりません、
その子になんて声をかけてあげればいいと思いますか?
「ああ、この人は私にものすごく気をつかっているな」と感じるのは、しんどいと思います。普通に友達として声をかけてあげるのが、一番良いのではないでしょうか。「おはよう」や「さようなら」のあいさつをして、あとは学校生活に必要な会話もありますよね。
あなたの思いやりの気持は、言葉にしなくても、何となく伝わっていくと思います。