先日、スクールカウンセラーのための研修会がありました。講師に来られたのが、岩手大学の田代順先生。「リフレクティング・プロセスをスクールカウンセリングで用いると効果的かもしれない」と言う趣旨の講義に続いて、実際に小グループで体験してみました。
リフレクティング・プロセスとは、家族療法家のトム・アンデルセンが提唱した方法で、治療者と家族が話し合った後で、治療者を観察していた共同治療者チームが話し合う。それを見ていた治療者と家族がまた話し合う。さらにまた共同治療者チームが話し合って……と、それぞれを切れのよいところまで行うものです。それぞれが「話合いについての、話合い」を聞くことになります。
ずいぶん昔の話ですが、システムズ・アプローチによる家族療法も勉強していた時期がありました。マジックミラー、ビデオ、インターフォンの三種の神器をそろえて、家族と治療者が話し合っているところに共同治療者たちがインターフォンで助言を与える、などというのがありましたが、リフレクティング・プロセスではこれらの装置は不要です。
日本では一つのセッションにスタッフが何人も関わることができないのが現実で、ミニマムな形ではスタッフ2人とクライエントの3人でもできるそうです。たとえばスクールカウンセラーと生徒が話し合うのを担任が聞いていて、スクールカウンセラーと担任が話をして、また担任とスクールカウンセラーが話して……、最後に3人で話し合うなど。
実際にグループで体験してみると、話が深まって行って「先を見通せるようになる」のが分る気がしました。セラピストにはグループを仕切る強さが必要ですが、仕切ってしまえば後は楽で、どう理解するかなどの判断に悩まなくてよいように感じました。「話合いについての話合い」から、参加者が選択していけば良いのです。
2010年08月03日
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