2011年10月17日

インサイド・ジョブ

リーマンショックを招いた経済人たちへのインタビューで構成された、ドキュメンタリー映画です。銀行や保険会社など、貪欲な金融業者が、政治家や役人、 経済学者、格付け会社などとグル(インサイド・ジョブとは内部犯行のこと)になって、詐欺を働いてきたことが暴露されています。レーガンやブッシュの「規制緩和」とは、実は詐欺の合法化だったようです。

登場する人たちは「アグレッシブなタイプA」であるとか、「貪欲」であるとか、映画の中で評されていますが、そんな生やさしいものではないと思います。マネー・ゲームが全てになっていて、共感性が欠落しているような人たちです。自分が儲けるためだったら、他人がどうなろうと知ったことではない。「詐欺師は他人をだます前に、自分をだます」と言われていますが、自分でも「故意にだましたのではなかった」と思っているからこそ、インタビューを受けたのではないでしょうか。しかしそのほころびが、微妙な声のトーンや口調、表情などに現れます。
posted by nori at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画に見るこころ
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