宮古市の田老地区は、豊穣の海でした。でも3月11日には「万里の長城」とも言われた防潮堤を乗り越えて、津波が町を呑み込んでいきました。家を失った人の多くは、グリーンピアの跡地に建設された仮設住宅で暮らしています。
昨日はその仮設住宅の集会所に、支援に行って来ました。岩手県臨床心理士会の支援活動の一環で、日本財団から資金の援助を受けています。「リラックス・カフェ」と銘打って、リラクセーションとお茶のサービスをしています。日曜日は若い人たちは車で外出するのか、集会所を訪ねてくる人は、高齢の方がほとんです。リラクセーションで肩や腰、膝などを楽にしたり、お茶を飲んで行かれます。「仮設でとなりなのに、今日初めてゆっくり話をした」という方もいらっしゃいました。
さてその中で、80代の女性がこんな話をしていかれました。「みんな流されてしまって、何一つ持っていませんでした。皆さんのおかげでこうして暮らしていられるのは、本当にありがたいことです。もう自分には時間が残されていないので無理だけど、もうちょっと若ければ、ありがとうございますと感謝の気持を伝えに行きたいです」
この場を借りて、私からお伝えしておきます。そして皆さん、被災地にはまだまだ復興にはほど遠い現実があること、苦しい生活を送っている人たちが大勢いることを、忘れないでください。
2012年02月06日
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