2012年05月31日

課題の魔法

高校のスクールカウンセリングで、何回かこのようなケースに出会っています。

他の県ではどうか知りませんが、岩手県の進学校では、大量の課題が毎日出されます。運動部に入っている生徒は、とてもではないが全部やりきることができません。答を丸写ししたり、全部終わらなくても出したり、あるいは全然やらなかったり、出さなかったり。これが実態ではないでしょうか。

ところがアスペルガー症候群の傾向があるような生徒は、ここでつまづいてしまうことがあります。「答を写したのでは、勉強したことにならない」と考えて、あくまで自分の力でやろうとします。「出している人は全部終わっているに違いない」とか、「みんな出している」と思うようです。これでは時間がいくらあっても、足りません。親が「そんなに無理してやらなくたって、良いんじゃないの?」と言っても、受け入れません。課題を出せないなら、学校を休むしかないと考える生徒もいます。

「みんな、どんな魔法を使って課題をしているんだろう」と、真剣に悩むようです。

友だちの話の輪の中に入らないので、他の人たちが課題をどう片づけているのか、情報を得ることがないようです。また自分から聞くことも、ありません。そして学校を休むようになってから、先生が「無理をしてやらなくても良い」とか、「自分のできるところまでやれば良い」という指導をしても、ダメなのです。彼らは何問とか、何ページまでとか、数で指示されればわかりますが、「自分のできるところまで」と言われてもそれをイメージすることができません。

こんなことで不登校になったり、学校を辞める生徒がいることを、当の高校教師たちは認識しているのでしょうか? そもそも、大量の課題を出すことは、生徒の学力向上につながっているのでしょうか? 「させられる」のは楽しくないし、学ぶ喜びを奪う行為ではないかと思うのですが、どうなんでしょう。「自分が生徒だったら、こんな風に勉強したい」と想像力を働かせる教師が、増えて欲しいものです。
この記事へのコメント
記事の生徒さん方と同じ状況なので、思わず質問させていただきました。
アスペルガー傾向かどうかはわかりませんが、不登校になっている高1の息子がおります。どうしても学校のシステムが受け入れられない様です。体調にも現れ、辞めたいのですが、辞めるのは逃げる事という考えもあるようで半年悩んでおり、一度は本人の意思で再登校を始めましたが、2週間で行くことをやめました。しかし、見ていて辛くなる程、かなり頑張っていました・・・。
その後、辞めて何もしたくないと言い出しました。このような場合は、現環境での立ち直りを待つより、辞めて環境を変えた方がいいのでしょうか?
Posted by 山田 祥子 at 2013年12月07日 14:53
コメント、ありがとうございます。
息子さんも、ご家族の方も、楽しい気持で過ごせるようになると良いですね。でもごめんなさい。ここでの言葉のやりとりではあまりにも情報が少ないし、責任も負えないので、お答えできません。つらい状況でいらっしゃるだろうと思いますし、心苦しいのですが……。
Posted by nori at 2013年12月10日 00:45
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