2012年07月02日

仮設の孤独死倍増

6月25日発行の毎日新聞に、この見出しがありました。
震災2年目に入って孤独死した人は、岩手、宮城、福島の3県で11人に上っており、現役世代の男性が目立つとのことでした。

誰にもみとられずに亡くなるのは、周りの人にしてみれば「そんなことがあって良いものか」と感じることでしょう。でもご本人にしてみたら、そうなることが十分に予測できる状況であっても、それで良しとしているのではないかと思うのです。すべては3月11日で終わっていて、もう何も残っていないし、取り戻すこともできない。そんな心境のまま、亡くなっていくのではないでしょうか。

「孤独死を防ごう」と声高に叫ぶよりも、孤独を癒すことを考えるべきでしょう。それは何か「してあげる」ことによってではなく、彼らが人から「必要とされている」と感じることによって、なされるのだと思います。その意味で職場が復旧するまでの間に、どのような活動が地域で広がっていくかが、ひとつの鍵になると考えています。

実際に仮設住宅の集会所に支援に出向いて感じるのは、「男性が出てこない」ということです。私が行っているのは宮古市ですが、大船渡市で集会所の管理人をしている男性も、「イベントがあっても男は出てこないから、とても心配だ」とこぼしていました。もともと女性は人とつながりをつくるのが上手ですし、お茶のみをして愚痴をこぼし合う文化もあるように思うのですが、どうも男性は孤独なままひっそりと暮らしているように見えます。やはり男の方が、心配です。
posted by nori at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東日本大震災
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