2017年03月30日

15周年

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 2002年の4月1日に、「あゆみカウンセリングルーム」を開きました。あと二晩眠れば、15周年ということになります。どこで調べてくるのか、「こんなボールペンを作りますよ」と業者さんがサンプルを送ってくれました。書き心地も良いしお値段も手ごろで、作ってもらおうかと一瞬は思ったのですが、さてだれに配るのか、もらった人は持ち歩くのに気を使ったりしないのかなどと考えて、やめにしてしまいました。

 たとえば法律事務所や会計事務所と同じような感覚で、ノベルティグッズを持ち歩けるようにカウンセリングが一般的なことになれば、良いのですが。「30周年」でも、そうなっていないでしょうね。「50周年」になったら、そうなっているかもしれません。でも自分の方が、保ちそうもないです……。もし生きていたにしても、息をしているだけかもしれない。もっとも成瀬悟策先生は、私が50周年を迎えることになる御年93歳でも現役バリバリ、新刊も出していらっしゃるのだから、そんなことを言っていてはダメですね。まあ50周年を目指すかどうかは別として、さしあたりは20周年に向けて進歩していかなくてはと思います。結果的に進歩するかどうかは別にして、進歩していくつもりがなくては、現状維持すら難しくなっていくでしょうから。

思い返せば、15年の間に本当に多くのクライエントさんたちにおいでいただきました。これまで有形無形でお世話になった方々に、御礼を申し上げます。



2015年01月04日

新年のごあいさつ

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数年前にレコードショップで中古盤を手に入れて以来、お正月になると引っ張りだしてきてはカウンセリングルームのレコードプレイヤーに載せています。もちろん自宅にもオーディオ装置はあって、音はそちらの方が良いのですが、家人に迷惑をかけずに(邪魔をされずに)ゆったりと、10枚組のLPを聴くのが私の恒例になっています。

キース・ジャレットが1976年に日本でソロピアノのコンサートツァーを行ったのですが、その時のライブ録音です。キースが北海道で「ヒグマ」の直訳英語の「サンベア」を聞いて面白がり、タイトルにしたそうです。録音は名エンジニアとしても、オーディオ評論家としても高名な菅野沖彦氏。今はCDの6枚組になっているようですが、当時はLPの10枚組でお値段は1万5千円、聴いてはみたいもののそのボリュームと出費に腰が退けていました。

キース・ジャレットのソロピアノは特定の曲を演奏するのではなくて、全く無のところから音を紡いでいきます。「ケルン・コンサート」はCMに使われていたこともあって、耳にした人も多いと思います。これは相当な集中力を必要とするわけで、最近では大阪で聴衆のセキ?と野次にガックリ来たキースが、アンコールなしでそそくさと止めてしまったというエピソードがありました。

ピアノを弾き続けたキース・ジャレット、録音した菅野沖彦、ECMのプロデューサーのマンフレット・アイヒャーを始め、スタッフや聴衆も含めると、実に多くの人たちがこの作品に没頭していたのだと思います。カウンセラーとして仕事をしてゆくことも、集中力や持久力を求められます。このアルバムは、自分の営みと重ねて聴いているのかもしれません。

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

2014年08月03日

ウェブサイトの更新

私の仕事場のウェブサイトは、10年前に作ったきりでした。さすがにそれだけ経つとブラウザの方も変わっていって、ずれて表示されるようになってしまいました。スマートフォンで見てくださる人も増えているし、自分の顔写真なんかも途中で一回変えたような気がするけど、髪の毛の量がけっこう違うような……。そんなわけで新しくしようと思ったのですが、スマホ対応はどうしようかと。検索したら、フリーで使えるスマホ対応のテンプレートがあったので、自分で作ってしまいました。写真の自分撮りとか、やってみたのは初めてでした。よろしかったら、ご覧になってみてください。
http://ayumicr.jp

2013年12月28日

箱庭療法の棚

昨日で御用納め、という人もいらっしゃると思います。私は今日の夜までしっかり仕事ですが、世間の人々に必要とされているのは、ありがたいことです。昨日はわがカウンセリングルームの準構成員(?)である、奥さんに手伝ってもらって、箱庭療法の棚を大そうじしました。

相談室の棚には、おびただしい数の人形や模型が並んでいます。大学の研究室にも箱庭療法の用具が置いてあったりもしますが、平均的なセットの倍はあるのではないかと思います。私が買い足したものも数点はありますが、ほとんどは以前に勤めていた星の丘クリニックの岡部院長が買い集められたものです。

今回はぜんぶ棚から取り出して、ひとつひとつを塗装用のハケで払いました。さすがに洗うことまでは、できませんでした。壊れたのは接着剤でくっつけて、直せないのはご苦労さまで引退してもらいました。そして棚もきれいにふいて、収納用のケースも新調して……と、まあご覧の通りです。あえて「ビフォー」は載せません(^^;)。

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これまで相談室に来ていただいた方々、岡部院長をはじめ星の丘クリニックのスタッフ、臨床に啓発をいただいた先生方、そして私の家族……。みなさんに感謝して、今年の御用納めとします。

2013年08月21日

高校生の職業調査

夏休みも終わって、昨日からスクールカウンセラーに出ています。夏休みには、高校1年生4人がインタビューをしにきました。ふだんは自分がインタビュー(面接)する立場なので、逆転するとどうも勝手が違って話しにくかったです(^^)。

彼らは、自分たちが興味をもっている職業について、すでにその仕事に就いている人にインタビューをして、レポートにまとめるのだそうです。それを文化祭で発表するのだとか。「心理カウンセラー」ということで、この仕事に就いたきっかけとか、仕事をしていて感じること、高校生のうちにしておくべきこととか、色々とつっこまれました。

私自身は高校時代はほとんど進路も考えず、ぼんやり過ごしていました。この仕事に就いたのも偶然のようなものなので、彼らが期待していたような話はまったくできませんでした。

「いやあ、わるいねえ……。いい話もできなくて……」
「いえ、良かったです。こんな感じでも良いんだって、楽になりました」

まあそんな感じです。あんまり「これで良い」と思ってもらっても、先生方は困るような話かもしれません。でもせっかくの高校生活なので、楽しく過ごして欲しいなあ、と思います。

2013年06月07日

どこで相談室を開くか

臨床心理士が開業をするとして、相談室をどこに作るか。これは大問題です。

街中の便利の良いところに、事務所を間借りするのが一般的なようです。集客ということを考えれば、それが一番有利ですし、家族に心理的な負担をかけることもありません。ただ問題は家賃がかかることと、構造や内装などが相談室に適しているとは限らないことです。リフォームするとなれば、契約を解除する際に元に戻すことも考えておかなくてはなりません。

駅の近くに空き地があれば、専用の一戸建てを造ってしまうのが理想かもしれません。しかしよほど資金力のある人か、数人のスタッフで運営するような場合は別として、現実的には難しいと思います。結果的にはそのコストをクライアントが負担することになるので、面接費用は高額になってしまうでしょう。

自宅で開業をすることも、考えられます。精神分析は創始者のフロイト以来、自宅開業が中心でしたし、催眠療法で高名なミルトン・エリクソンの診察室には、彼の子どもたちが出入りしていたそうです。家賃のかからないのは良いですが、家族がいる場合は、閉じられた空間をどう確保するかが問題になります。セラピストにとっては、生活の場でそのまま面接をするのは、気持の切り替えが難しくなるということもあります。

私の場合は、たまたま土地にゆとりがあったので、自宅に建て増しをすることができました。県庁所在地の盛岡市からは車で40〜50分かかるので、立地としては良いところではありません。自分のペースでゆっくりと、納得できる仕事をするにはよい場所かなとも思います。

2013年03月31日

面接室の広さ

明日は4月1日、わがあゆみカウンセリングルームの開業記念(するほどのこともない?)日です。従業員に紅白饅頭を配るのも昔風で良いなあと思ったりもするのですが、あいにく従業員は私ひとりしかおりません。家族のために紅白饅頭をお菓子屋さんに注文するわけにも、いかないんでしょうね。でもこの時期になると、開業するまでに準備したことなど、思い起こしたりします。

病院やクリニックに勤めていたり、スクールカウンセラーで学校に出向くと、カウンセリングは与えらた部屋でするしかありません。自慢ではないけれど、あちこちで仕事をしてきたので色々な部屋を経験しました。狭かったり暗かったり、暑かったり寒かったり、雑音が入ったり、声が響き過ぎたりは、まだ普通の範囲であります。窓がなかったり、トイレ臭かったり、物置に使われたり、音楽室の隣だったり、頭上で校内放送が爆音で鳴ったり、相部屋で人の出入りがあったり……。思い返せば文句たらたらなのですが、それでも与えられた部屋で、できる限りの対応をしなくてはなりません。

だれかは忘れました(忘れたから書ける?)が、ある大学の先生が「紙と鉛筆さえあれば、カウンセリングはできる。何の元手も要らない商売だ」みたいなことを書いていましたが、この人は実際にやったことがなかったのでしょうね。「水泳は海パン一丁でできる、金のかからないスポーツだ」と言っているようなものです。プールはどうするの?ということです。

部屋の作りは、いわゆるアメニティにとどまらず、カウンセラーもしくはセラピストと、クライエントの双方が安心感を持てるかどうかにも関わってきます。クライエントが自分の内面をオープンにできるかどうかにも、影響を与えます。また自分で開業してみるとよく分かりますが、どのような部屋か、どのような家具が置かれて絵が飾られているか、そういったことは全てメッセージとしてクライエントに伝わります。

面接室の造作や調度は、雇われているうちはどうにもなりません。でも自分で開業するなら、自由になります。設計から家具の選択まで、それまでの20年近くの経験を活かして、理想的な面接室を作ったつもりです。思えばどんな部屋にするのか、あれこれ考えている時が一番楽しかったような気もするのですが、ちょっと思い出して書いてみます。

まず広さについて、です。

千利休が作った茶室は四畳半が標準で、二畳、あるいは三畳の茶室もあったそうです。狭い空間は逃げ場のない圧迫感を与えることもあり、親密さを育むこともあります。油断すれば殺される戦国時代ですが、狭い茶室に押し込められても己を保たなくてはなりません。二畳間で織田信長と向かい合ったら、たいていの人は蛇ににらまれた蛙になってしまうでしょうね。私は茶道の心得はありませんが、千利休はコミュニケーションの芸術家だったのではないかと思います。

話が横道に逸れました。狭いのは威圧感を与えますが、広すぎるのも落ち着かなくなります。三十畳もある部屋とか、天井の吹き抜けは好ましくないでしょうね。日本人の生活感覚からしたら、8畳から12畳くらいが、適しているのではないでしょうか。我田引水のようですが、あゆみカウンセリングルームの面接室は10畳くらいです。他の要素については、また次回に。

2012年12月11日

待合室の絵


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先月から、待合室の絵がかわりました。森本将平さんという、若いイラストレーターの作品です。以下の略歴にある「Apartment」はブティック、「六月の鹿」は自家焙煎の珈琲店で、どちらも盛岡にあります。個展を開くまで絵を売る気がなかったような人で、非売品の作品もありました。

森本将平/Morimoto Shouhei  イラストレーター。1986年生まれ。東京在住。セツ・モードセミナー卒。桑沢デザイン研究所卒。主な仕事は雑誌「BIRD」「TRANSIT」挿絵、SPBSフライヤー・ポスター「生活工房アニュアルレポート」、「信じられるデザイン」展など。

2012年、「ホトリ」でのグループ展「とぶたましい」に参加。「SUNDAY ISSUE」にて三宅瑠人くんとの二人展、「TRIBUNE Art Exhibition No.01 RYUTO MIYAKE × MORIMOTO SHOUHEI」。「Apartment」「六月の鹿」二会場にて、個展「湖畔にて、ダンス」。吉田萌と「miaa」としても活動。画冊子「Motherland」の発刊など。
http://www.miaamiaa.com/

2012年04月01日

10周年

おかげさまで、今日で「あゆみカウンセリングルーム」は10周年を迎えました。大きなトラブルはなかったと思いますが、10年ともなると色々なことがありました。お客さまの役に立つことができて、この仕事をしていて良かったと感じたこともありましたが、十分にお役に立てないこともありました。うっかりダブルブッキングをしてしまったり、申し訳ないミスもありました。

個人的にはあれこれ思うことはありますが、対外的には記念イベントをするわけでもなく、実践の日々をつないでいくだけです。「よくこんな所でやっているなあ」と同業者に言われたこともありましたが、たしかに大きな町の中にあるわけでもなく、駅に近いわけでもなく、これでよく絶え間なくお客さまが来て下さったものだと思います。沢山の方々に支えられて来ました。この場を借りて、お礼を申し上げます。

2011年03月14日

東北関東大震災に際して

安否をたずねてくださった方が、大勢いらっしゃいました。ありがとうございました。
幸いなことに、家族ともども被災することなく過ごしております。しかし沿岸部には、安否の分からない知人が何人もいらっしゃいます。本当に沢山の方々の苦しみに、心を痛めております。救出作業も難航しているようですが、一人でも多く助かることを切に願います。