2010年12月28日

教員の休職

毎日新聞に、「公立学校の教員 精神疾患での休職 過去最多の5458人」という見出しの記事が載っていました。これは昨年度の調査結果で、「精神疾患の多くはうつ病とみられ」、「全教員の年代の比率は20代9.6%、30代22.4%、40代36%、50代以上32%であることから、50代以上の割合が高かった」とのことです。

この数字については文科省のコメントもありますし、さらに色々な人たちが発言していると思います。私は出前の仕事ではスクールカウンセラーの他に、企業の精神保健コンサルタントもしています。それで感じるのですが、教員の場合は企業の「総務、人事」のセクションが職場にないために、メンタルヘルスの面で難しくなっているように思います。企業では課長、部長などの職制(ライン)の他に総務の担当者が職場にいて、受診を勧めたり、上司との間を調整してくれたり、異動先を探してくれたりしますが、学校にはそのようなことをしてくれる人はいません。外部に教育事務所や教育委員会もありますが、学校の内情はよく分らないし、素早い動きもできません。教員のメンタルヘルスに関して、コンサルテーションと介入をする部署が必要なように思います。
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2010年02月11日

同性愛は治療の対象か

 また聞きのような情報ですが、最近になってアメリカ心理学会が、「性的な指向を変えようとする介入は、するべきでない」との見解を出したそうです。アメリカでは同性愛が市民権をすっかり得ているような印象もあるので、意外に思われるかもしれません。宗教的な理由で同性愛の治療を受けて「直したい」と考える人たちも、少なからずいるそうです。でもその治療成績は効果を上げるよりも、失敗に終わる方が多いらしいのです。

 私が20代の時に出版された精神医学のテキストでは、たしか同性愛が「性的異常」のひとつとして挙げられていたと記憶しています。「異常者」のラベルを貼られたくないのなら、ひた隠しにして生きるしかない時代でした。同性愛とは病理であって、「治療すべき対象」だったとも言えます。それが時代が進むにつれて「本人が困っているのなら、治療の対象になる」になり、「治療を受けたいと言われても、やらない方が良い」に変わってきました。

 精神分析的な心理療法を学んでいた時に、スーパーバイザーの先生が「日本のように同性愛者が同性愛者として生きられない社会だと、神経症になる人が多いのではないかな」と言っていました。

 今の日本で同性愛は、「ひた隠しにする」ことではないかもしれません。芸能人ではカミングアウトをして、むしろそれで売れる人もいるようです。性同一性障害についての理解が進んできて、ジェンダーについても語られるようになってきました。「男として生まれたら女を、女として生まれたら男を愛すのが当たり前」という固定観念は揺らぎつつあるようです。かと言って街中やショッピングセンターで同性のカップルが手をつないで歩く姿を、私はまだ見たことがありません。同性愛者が同性愛者として生きられる社会、ではないようです。
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2009年11月18日

結局は早寝早起き

 昨日は盛岡で、高橋正也先生(独立行政法人労働安全衛生総合研究所)の講演会がありました。睡眠と健康・安全に関してのお話をうかがったのですが、色々と興味深いデータが示されました。統計的に見ると、結局のところは規則正しい睡眠を十分にとることが、健康のためにも、能力を十分に発揮するためにも良いようです。睡眠不足が慢性化すると、一晩や二晩寝ても元に戻らなかったり、週末の夜更かしと朝寝坊はブルー・マンデイどころかウェンズデイくらいまで響いてしまうようです。また寝不足のまま運転するのは、飲酒運転と同じくらいの危険性があるそうで、気をつけないといけないと思いました。

 懇親会でお話をすることができたので、こんなことを聞いてみました。「昔ロシアの刑罰で、ムチ打ちか何かして罪人を寝かせないと言うのがあったらしいですが、そんな風に何日も寝ないとどうなるんですか?」「炎症が起こりやすくなったりしますが、すぐに死んでしまうとか、そういうことはありません。いくら寝かせないようにしても、限界がくると脳がシャットダウンするように寝てしまいます」とのことでした。

 実はこの講演の前に時間があったので、近くの図書館で「フロイト最後の日記」を見つけて読んでいました。フロイトは1939年に亡くなっていますが、晩年はほんの一行で、その日の印象に残ったできごとを記していたそうです。そのまま書物にしても何のことか分かりませんが、編著者が亡くなるまでの10年間の記述について詳細な解説と写真を加えています。1時間ほどで拾い読みしたのですが、フロイトの人となりについてうかがい知ることができて、とても興味深いものでした。

 精神分析の関連では娘のアンナ・フロイト、支援者でもあったマリー・ボナパルト、悲惨な晩年に責任を感じていたフェレンツィについての記載が目にとまりました。また日本での翻訳書について何度も記載されていたり、日本から分析を受けに来た古沢平作博士からの贈り物が記されていました。フロイトは日本で精神分析がどう広まるのか、並々ならぬ関心を寄せていたようです。古沢博士には分析の料金を規定の25ドルから、10ドルに下げていたともありました。これは今の貨幣価値に換算すると、いくらくらいなのでしょうか。
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2009年07月20日

統合失調症の軽症化

 精神科の病院に勤務していた時には、おつきあいが一番多かったのが統合失調症の患者さんたちでした。当時は精神分裂病と呼ばれていましたが、入院している人や、デイケアに通う人の大部分がこの病気にかかっていました。
 
 ふた昔ほど前までは、統合失調症の患者さんを外来通院だけで治療することは、ごく少なかったように思います。幻聴や妄想などの病的な体験に振り回されている間は、日常生活を落ち着いて過ごすことは困難です。また自分が病気だと思っていない人は、薬を処方通りにのみ続けることはなかなかしません。そこで治療となると、まずは入院していただくことになっていました。今は入院せずに、通院だけで良くなっていく患者さんも大勢いらっしゃるようです。

 私は12年前に精神科を辞めたのですが、それでも年に何人かは、統合失調症の患者さんにお会いする機会があります。ありがちなパターンとしては、ご家族が「うつ」や「ひきこもり」だと思い込んで、お子さんを相談室に連れてこられるのです。「薬をのませたくないので、カウンセリングで治してください」と言う方もいらっしゃいます。こちらの対応としては精神科を受診するように勧めて、場合によっては家に近い医療機関を紹介しています。

 数が少ないので何とも言えない部分はあるのですが、それでも彼らと接していると、「統合失調症の軽症化が進んでいると言われるけど、なるほどそうなんだろうなあ」と感じることがあります。まず身なりや雰囲気からして、いかにも病気で苦しんでいると言うオーラを発している人を見なくなりました。一見普通に生活を楽しんでいるような人なんだけど、よくよく話を聞いてみると……という感じでしょうか。まだ治療を受けた経験がないのに、「頭の中で声がするのは幻聴なので、相手にしないことにしています」などと、病的な体験から距離を置けている人もいます。

 個人的には興味深い現象なのですが、精神科を離れてしまったので、探求することができません。
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2009年04月29日

いわて小児発達障がい研究会

 4月26日に、盛岡市で設立記念講演会が行われました。講師は岩手県在住のえじそんくらぶ理事である小野佐由美さんと、あいち小児保健医療総合センターの杉山登志郎先生でした。

 小野さんは「発達障がいをもつ子の親の気持について」と題して、ADHDの子どもを育てるとどんなストレスを感じるか、診断を受けた時にわいてくるイメージ、専門家への要望など、ご自身の体験からお話しされました。杉山先生は「発達障害から発達凸凹へ」と題して、自閉症研究の歴史から治療、非行の防止法など、広い視点でお話しされました。

 発達障碍とは、生まれつきの(生物学的な要因の)ものであって、育て方によるものではありません。学問的には知的障碍や運動障碍なども含めますが、一般的には広汎性発達障碍(自閉症、アスペルガー症候群など自閉スペクトラムに属するもの)、学習障碍、ADHDの三つを指すことが多いようです。乳幼児期には特徴が現れているのに、見過ごされて援助や治療が受けられないまま、二次障害が重くなっていく子どもたちが多いのが実情です。岩手県でも、早期の発見と適切な援助が行われる体制づくりが望まれます。 
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2009年04月26日

学校教師のメンタルヘルス

 今日は花の種ネットの主催で、「学校教師のメンタルヘルス 〜多忙化する教員をどのように支援するか〜」と言う研修会が盛岡市で開かれました。講師は岩手県立大学社会福祉学部の、青木慎一郎先生でした。データに基づいて、分かりやすいお話をしてくださいました。参加者は小中高の教員、養護教諭、臨床心理士などで、口コミだけですぐに予定人数がいっぱいになってしまったそうで、関心の高さがうかがわれました。

 実際にスクールカウンセラーとして出向くと、生徒よりも先生の方が心配になってしまう?学校もあったりするわけで、教員のメンタルヘルスの維持、向上は急務なのです。休職者が出ると、他の教員に負担がかかります。休職者が復職したと思ったら、これまで耐えてきた教員がダウンして休職に……と言う連鎖も起こりえます。

 メンタルヘルスは、教員の福祉の問題にとどまりません。教師としての能力を発揮して、教育の質を維持できるかどうかに、直結しています。そしてこれはまだあまり言われていませんが、セクハラなどの不祥事を予防することにもつながります。また例えば自殺者が出て、安全配慮義務の不履行が裁判で認められると、莫大な損害賠償金を払うことにもなり、組織の危機管理という側面でも見過ごすことはできません。

 言うまでもなく自治体はどこも予算が逼迫していますが、むしろ逼迫しているからこそ、教員のメンタルヘルスにお金を使って欲しいのです。コスト的にも結局はその方が安上がりだと考えるのですが、いかがでしょうか。
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2009年03月26日

障害、障がい、障碍? (2)

 さてここからは話がややこしくなるので、従来から使われてきた「障害」で話を進めます。ご存じのように日本でも精神医学の診断は、アメリカ精神医学会のDSMに従うことが多くなっています。たとえば学習障害は Learning Disability (頭文字をとってLDと呼ばれます)なのですが、人格障害は personality disorder なのです。
 disability は「能力に欠けている」ことを示すのに対して、disorderは「秩序が乱れている」とか「混乱している」ことを示しています。ところが personality disorder が「人格障害」と訳されると、「人格構造の秩序が乱れている状態」よりは、「人格的に欠落している状態」をイメージする人が多いと思うのです。不道徳で人情味に欠けて犯罪でもやりかねない、そんな人を思い描いても無理はありません。境界性人格障害とか、自己愛性人格障害などと診断された方やご家族は、この言葉の響きにショックを受けるのではないでしょうか。
 私はことさら disorder を「障害」と訳す必要は、ないと思うのです。もちろん「秩序が乱れている」のも障害ですから、誤訳ではありません。でもたとえば境界性人格構成、境界性人格失調、あるいは境界性人格状態、ではどうでしょうか。

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2009年03月25日

障害、障がい、障碍? (1)

ブログ「障碍を持った人の雇用」
から、少し長くなりますが、引用させていただきます。
 
 障害を「障がい」と表記する意味(2009.1.27)

 2009年1月23日の朝日新聞朝刊「私の視点」欄に、後藤勝美氏(東海聴覚障害者連盟相談役)の意見が掲載されていた。正確には記事をご覧頂くとして、私が勝手に要約すると以下の通りである。
岐阜県や岐阜市の福祉課が、「障がい福祉課」と名称変更し、公文書には従来使用していた「障害」を「障がい」と記すことにしたことに端を発する。
 後藤氏自身も「障害」や「障害者」との表記が適切だとは思われていないと言われているのだが、車椅子の人がいつでもスムーズに移動できないのや耳の不自由な人が手話通訳の援助を頼むと有料で困るのは、「社会環境や政策の不備で起きている不自由さ」であり、それこそが「障害」であるとして、「いうなれば障害者は、社会的な被害者である」としている。
 被害者であるとの全体にたち、その被害を取り除いていくことが必要なので単なる言葉の表記を変えたから解決する問題ではなく、かえって被害性を字面を良くすることで曖昧にする危惧を覚えるとしている。
 当事者の意見として、重く受け止めるべき内容だと感じるが、私のブログタイトルに障碍という字を使った経緯を述べてみたい。動機は、単純に「害」の字の語感に「嫌な感じ」を抱いたからといえる。それまでは、あまり考えてもみなかった私が「嫌な字」と思うようになったのは、わが社の優秀な従業員(年金保険料は勿論、所得税も負担している)の療育手帳に「精神薄弱者」(平成7年発行のもので現在は知的障害者と変わっています)の記載を見てショックを受けた出来事から始まる。
 医学用語なのかもしれないが、この言葉は感情的に受け付けない(自分の仕事に責任を持って取組み、回りの人に感謝を忘れない、親を大事にする人に対して精神が薄弱とはどうしても思えない)。
これは私だけなのかもしれないが、あらためて「障害」「障害者」という言葉を見てみるとまず「害虫・害獣」「害を与える者=加害者」後藤氏のいう「被害者」のような否定的なイメージが浮かんでしまう。
 改めて辞書を見ると、障害はもともと障碍の字を使用していたのが当用漢字にないから障害という字を使うようになったようだ。碍の字は、送電線などに使われている「ガイシ(碍子)」が絶縁性のある陶製のものであるように「さえぎる」と言う意味合いの強い言葉のようだ。知的障碍や発達障碍を表すのには、障害よりもふさわしいのではないかと考えてブログタイトルに使わせて貰っている。
 法律用語(行政用語)として、使用するときは正確さを損なうことはしたくないので「障害者雇用率・障害者雇用促進法」などはあえて書き直すことはしていない。「障がい」や「しょうがい」では、なにを表現しようとしているのか文脈の中で判りにくくなる(同音意義)とも考える。韓国で「障碍・障碍者」という漢字を使用していることを知った時は、嬉しく思ったものだ。

 下線は私が引いたものです。私もこの意見には同感で、「障害」でも「障がい」でもなく、「障碍」を用いるべきだと思います。ただ、その前に少し整理しておくべき問題があるように思います。(続く)

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2009年03月11日

精神科と心療内科

 「精神科と心療内科って、どこが違うんですか?」と質問されることが、よくあります。ほんらい精神科は精神疾患を、心療内科は心身症を治療する所です。心身症とは身体に症状が出るけれども、その発症と症状の経過に、心理的な要因が濃厚な病態を言います。代表的なものだけ挙げていってもキリがないほどですが、高血圧、気管支ぜんそく、胃潰瘍、頭痛、肩こり、腰痛、糖尿病、慢性じんましんなどなど、本当に沢山の病気が心身症の可能性があります。これらの病気にかかった全員が心身症と言うわけではなくて、Aさんの胃潰瘍は心身症だけど、Bさんの胃潰瘍は心身症ではなさそうだ、と言うことが起こりえます。
 さて今はあちこちに「心療内科」のクリニックができていますが、心療内科の医局を経て開業していらっしゃる先生は少ないと思います。実際には精神科の先生なんだけど、「精神科」と看板に書いてしまうと患者さんが来にくいだろうと、そういう配慮のようです。
 さて冒頭に書いた質問には、「心療内科の多くは実際には精神科ですが、中には本来の心療内科もあって、そこでは心身症の治療を行っています」とお答えするのが良いようです。医師が一人のクリニックで「心療内科、精神科」と両方書いてあれば、まず間違いなく精神科と思って良いでしょう。このような現象の背後には、精神疾患への偏見があることは間違いありません。なくなって欲しい現象の一つです。
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2009年03月07日

公的機関の復職支援

 先日、会議があって岩手障害者職業センターに行ってきました。こちらではうつ病などで休職した人の、復職支援をしています。とくに小さな事業所だと、メンタルヘルス対策はなかなか手が回らない部分ではありますが、こうした仕組みを活用されるのも有益だと思います。ただし雇用保険を財源にしているので、民間企業が対象であるとのことでした。
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2009年02月23日

NHKスペシャル うつ病治療・常識が変わる part2

 この番組についてteto2005さんが詳しく書かれていますが、多くの点で同感です。また「日本の心理療法家は、傾聴さえすれば良いと考えている」と誤解されかねないくだりは、いただけなかったですね。ただ精神医療や心理療法の貧困に無頓着?な民放に比べたら、まず取り上げてもらったことがうれしいし、世間に対してのインパクトもあったのではないかと思います。
 認知行動療法はふた昔も前に、アーサー・フリーマンのセミナーを受けたことがあります。その時は「認知の歪みを教育して、行動を変える宿題を課す」と言うパターンが強迫的に組み立てられている印象で、なじめませんでした。とても自分でやってみると言う気にはなれなかった。でもこの番組で見る限りは、ふだんの自分の面接とかけ離れたものではなくて意外でした。
 この違いは何でしょう? 時代によるものか、アメリカとイギリスの違いなのか、セラピストの個性なのか。考えてみれば、たとえば精神分析といってもさまざまなので、一人の話を聴いて全体を決めつけるのは良くないですね。
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2009年02月22日

NHKスペシャル うつ病治療・常識が変わる

今日の夜9時から放映されました。
衝撃的だったのは杏林大学精神科の教授、田島治先生の臨床例でした。何年間も治療しても日常生活がままならなかった患者さんたちが、いったん薬を抜いて処方を立て直すとみるみる良くなっていくのです。抗うつ薬で脳内のセロトニンが増え過ぎると、ドーパミンが増えて意欲が低下する。するとまた抗うつ薬が増量されて…の悪循環が起きるらしい。とくに尿が出なくなったり、転んだりするのは、抗うつ薬の副作用によるもの、とのことでした。
初診から薬を三種類以上出す、どんどん薬が増える、薬のことで相談すると不機嫌になる、薬以外の治療の手立てを知らない、と言うのが「要注意の医者」のサインだそうです。
双極性U型との誤診も取り上げられていました。気分が少しハイになって、そのあと落ち込むタイプですが、落ち込んだ時に受診するので抗うつ薬を出す。すると次の落ち込みがひどくなるのです。患者さんの人生を左右する誤診ではありますが、大勢の患者さんを短時間で診なくてはならない精神科医には、単極性うつ病との鑑別はハードルが高いのではないかな、と感じました。
心理療法にもスポットが当てられていました。イギリスでは抗うつ薬による治療に比べて、心理療法(認知行動療法)による治療の方が再発率が約半分とのことで、うつ病と診断されたらまず臨床心理士のところに行くシステムが、国をあげて作られているそうです。
大いに啓発的な番組でした。いい仕事してますね〜と拍手です。
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